二項分布の計算ツール
二項分布の確率を無料で計算。P(X = k)、P(X ≤ k)、P(X ≥ k)や範囲の確率に加え、平均・分散、分布表、グラフ、途中式つきの解き方まで表示します。
例:0.25、25%、1/4
途中式つきの解き方
確率分布表
| x | P(X = x) | P(X ≤ x) | P(X ≥ x) |
|---|
この計算ツールについて
二項分布は、成功確率pが毎回同じで、互いに影響し合わない試行をn回行ったときの成功回数Xの分布です。代表的な例には、コインを10回投げたときに表が出る回数、50個の部品に含まれる不良品の個数、選択式テストで当てずっぽうに答えて正解する問題数などがあります。
上の欄にn、p、kを入力すると、ちょうどk回成功する確率と4種類の累積確率(未満・以下・より大きい・以上)、2つの値の間に入る確率、平均・分散・標準偏差、確率分布表、グラフ、そして入力した数値を公式に代入した途中式を表示します。
すべての結果は、正規近似や数表ではなく二項分布の公式から直接ブラウザ上で計算しています。nは1から100,000まで対応しています。
使い方
- 試行回数n(整数)を入力します。
- 1回の試行で成功する確率pを入力します。小数(0.25)、パーセント(25%)、分数(1/4)のどれでも入力できます。
- 知りたい成功回数kを入力します。
- グラフで強調表示する事象を選びます。たとえば「k以上」を選ぶか、「a以上b以下」を選んで両端の値を入力します。
- 結果・分布表・グラフを確認します。入力に合わせて即座に更新され、ページのURLも変わるので、入力した値のままブックマークや共有ができます。
公式
ちょうどk回成功する確率
P(X = k) = C(n, k) · pᵏ · (1 − p)ⁿ⁻ᵏpᵏは特定のk回の試行がすべて成功する確率、(1 − p)ⁿ⁻ᵏは残りのn − k回がすべて失敗する確率です。C(n, k)は成功が何回目に現れるかの並び方の数なので、ある1通りの並びの確率に、その並び方の数を掛けていることになります。
二項係数
C(n, k) = n! / (k! · (n − k)!)ₙCₖとも書き、n回の試行のうちどのk回を成功とするかを選ぶ方法の数を表します。
累積確率
P(X ≤ k) = P(X = 0) + P(X = 1) + … + P(X = k) P(X ≥ k) = 1 − P(X ≤ k − 1)累積確率は各項を足し合わせたものです。片側の和が長くなる場合は、すべての結果の確率の合計が必ず1になることを利用して、余事象から求めるほうが早く計算できます。
平均・分散・標準偏差
μ = n·p σ² = n·p·(1 − p) σ = √(n·p·(1 − p))平均は、何度も繰り返したときの成功回数の平均値です。標準偏差は、典型的な結果が平均からどれくらい離れるかを表します。
計算例
例1:コインを10回投げて表が6回出る確率
表と裏が等確率のコインを10回投げます。表がちょうど6回出る確率と、6回以下になる確率はいくらでしょうか。ここではn = 10、p = 0.5、k = 6です。
- 並び方の数を数えます:C(10, 6) = 10! / (6! · 4!) = 210。
- ある1通りの並びになる確率:0.5⁶ · 0.5⁴ = 0.0009765625(1/1024)。
- 掛け合わせます:P(X = 6) = 210 × 0.0009765625 = 0.205078125。
- 「6回以下」は余事象のほうが短く済みます:P(X ≥ 7) = (C(10,7) + C(10,8) + C(10,9) + C(10,10)) / 1024 = (120 + 45 + 10 + 1) / 1024 = 176/1024 = 0.171875。
- したがって、P(X ≤ 6) = 1 − 0.171875 = 0.828125。
答え: P(X = 6) = 0.205078125(約20.5%)、P(X ≤ 6) = 0.828125(約82.8%)です。
例2:当てずっぽうでテストに合格する確率
4択問題が20問あるテストで、すべての問題を当てずっぽうに答えます。10問以上正解すれば合格です。合格する確率はいくらでしょうか。ここではn = 20、p = 0.25で、求めるのはP(X ≥ 10)です。
- 平均とばらつき:μ = 20 × 0.25 = 5問、σ = √(20 × 0.25 × 0.75) ≈ 1.936。
- 合格ラインちょうどの項:P(X = 10) = 184,756 × 0.25¹⁰ × 0.75¹⁰ = 0.0099222753。
- 余事象を使います:P(X ≥ 10) = 1 − P(X ≤ 9) = 1 − 0.9861355831。
答え: P(X ≥ 10) = 0.0138644169、およそ1.4%で、約72回に1回の確率です。合格ラインの10問は、当てずっぽうで答えたときの平均より標準偏差の約2.6倍も上にあります。
二項分布の計算ツールを使える場面
- 試行回数nがあらかじめ決まっている。
- 各試行の結果が「成功」と「失敗」の2通りしかない。
- 成功確率pがどの試行でも同じである。
- 試行が互いに独立している(ある試行の結果が、他の試行の確率に影響しない)。
- 数えたいのが成功の回数であり、成功する順番ではない。
使えないケース
- 少人数の集団から非復元抽出する場合(1組のトランプからカードを引くなど):引くたびにpが変わるため、超幾何分布を使うのが正解です。ただし、抽出数が母集団の約10%未満なら、二項分布でもかなりよい近似になります。
- 試行回数が決まっておらず、時間や空間の中で起こる回数を数える場合(1時間あたりの電話の件数、1ページあたりの誤字の数など):通常はポアソン分布を使います。
- 初めて成功するまでを考える場合(「何回目で成功するか」):これは幾何分布です。何回試せばよいかという関連する問題は、少なくとも1回成功する確率の計算ツールをご覧ください。
よくある間違い
- 「以上」と「より大きい」を混同する。P(X ≥ 3)は3を含みますが、P(X > 3)は含みません。同様に「3以下」はP(X ≤ 3)、「3未満」はP(X < 3)です。
- 累積確率を求めるべきところでP(X = k)を使ってしまう。「3回以下になる確率は?」という問いにはP(X ≤ 3)、つまり4つの項の和が必要です。
- pをパーセントの数値のまま入力してしまう(0.3ではなく30と入力するなど)。このツールでは「30%」とパーセント記号を付けるか、0.3と入力してください。
- 途中で丸めてしまう。pᵏは非常に小さな値になることがあり、掛け算の前に2〜3桁に丸めると答えが大きくずれることがあります。
- C(n, k)を掛け忘れる。これでは「k回成功するすべての並び」ではなく「特定の1通りの並び」の確率になってしまいます。二項係数の計算ツールを使えば正確な値を求められます。
よくある質問
これは二項確率の計算ツールですか、それとも二項分布の計算ツールですか?
その両方です。1つの値の確率P(X = k)と、分布全体を表す累積確率を求められるほか、Xが取りうる主な値すべての確率表も表示します。
少なくともk回成功する確率はどう計算しますか?
P(X ≥ k) = 1 − P(X ≤ k − 1)を使います。上でn、p、kを入力し、「P(X ≥ k)」の行を見てください。「k以上」を選ぶと、グラフの該当する棒も強調表示されます。
Xが2つの数の間に入る確率はどう求めますか?
「a以上b以下」を選んで、両端の値を入力します。P(X = a)からP(X = b)までを足し合わせるので、両端の値も含まれます。両端を含まない範囲にしたい場合は、それぞれの値を1つずつ内側にずらしてください。
二項分布の平均と標準偏差は?
平均はn·p、標準偏差は√(n·p·(1 − p))です。コインを10回投げる場合、表が出る回数の平均は5回、標準偏差は約1.58です。
pは分数やパーセントで入力できますか?
はい。1/6、0.1667、16.67%のいずれでも入力できます。分数なら精度が落ちないため、サイコロやトランプの問題に便利です。
nはどこまで大きくできますか?
試行回数は100,000回まで対応しています。nが大きい場合、分布表とグラフには確率が集中している平均付近の範囲を表示しますが、累積確率はすべて分布全体をもとに計算しています。